腰痛に悩まされています。29歳女性 会社員の方からの質問です
29歳女性 会社員の方からの質問です
腰痛に悩まされています。
何事もない日もあれば、朝から不調な日もあり、
不調な日に出掛ける予定がある時には事前に市販の薬(バファリンやイブAなど)を飲んでおきます。
また、祖母からもらった腰痛ベルトというサポータのようなものを装着しておきます。
整骨院の前を通ると、「腰痛の原因は背骨のゆがみ!」というフレーズが掲げてあります。
実際そうなのでしょうか?
思いきって整骨院に行ってみるべきでしょうか?
昔、1回だけ整骨院に行ったことがありますが、それは腰痛ではなく、
背中の痛みのため受診しました。
思いっきりバキッと背中をそらすような処置をしていただき、
温熱療法のようなものをした記憶があります。
【回答】
大変貴重なご質問ありがとうございます。
メールを読ませていただいたところ、腰痛で悩まれているということですね。
腰痛は人間が二足足歩行を始めたことで格段に腰痛リスクが高くなったとも
いわれており、二足歩行の宿命といっても過言ではないのかもしれません。
実際に日本整形外科学会の統計によると、日本人全体の内2割にあたる
3000万人もの人が腰痛で悩んでおられるという数字が上がっております。
文中に「腰痛の原因は背骨のゆがみ!」というキャッチコピーについて記載されて
おられましたが、それに関しては、そのようなタイプの腰痛もあるしそうでもない
腰痛もあると思っております。
腰痛の原因としてざっくり紹介すると、
1.筋肉の痛み:
筋肉の痛みは一番多くみられるもので、脊柱起立筋・殿筋群・大腿筋群・腸腰筋などが
筋損傷を起こしたり、強度の筋緊張(筋スパズム)を起こすことで派生します。
2.関節の痛み:
関節の痛みは腰椎の椎間関節や腰と骨盤の間の腰仙関節、股関節などの関節の構造に
歪みが起こり疼痛を生じるもので、一般的に背骨の歪みとか骨盤の歪みと言われるのは
このケースです。
3.神経の痛み:
神経の痛みは整形外科的に坐骨神経痛や馬尾神経痛、上殿神経痛などの神経痛や
椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症などの脊柱の病気として発生するもので整骨院の
業務範囲から外れております。
整形外科や神経内科の先生の診察を受けて重度のケースであれば、
手術の適応にもなる可能性がある病気ですのでご注意ください。
4.内蔵からの痛み:
内臓からの痛みに関しては決して多くはないですが、便秘や腸炎などの消化器科の
病気や腎臓などの泌尿器科、子宮や卵巣などの婦人科の病気の関連痛として腰痛を
訴えられる方もおられます。
これらの病気も当然ですが整骨院の業務範囲外でありますので、
専門の病院で診察を受けるようにしてください。
とこのように4種類に大別されます。
中には重篤な病気が腰痛に隠されていることもありますので、
「腰痛は体の歪みが原因だから背骨を矯正してもらおう!」
というような決めつけは問題があるのではないでしょうか。
特に今回痛い時もあれば痛くない時もあるということですので、
どの様時に痛みが出て、どの様な時に痛みは出ないのか?
という所をしっかりと把握してみるのもよろしいかと思います。
雨が降る日、寒い日など気象条件によって左右されていたり、
生理痛や前駆症状として腰痛が出ているかもしれません。
もしかしたら前日の仕事中の動作や飲み会で長く座っていたなどの
身体の使い方で疲労がたまっているのかもしれません。
憎悪因子がわかるとそれに対しての治療方法も出てくるし、
痛みを出さない様に予防方法も出てくる。
自分の痛みの原因を理解するということも根本治療の第一歩ですよ。
この記事へのコメントはありません。